2015年5月23日土曜日

俺はこれからお前たちを殴る!第二期岩崎夏海クリエイター塾 第八回 番外編


涙がとまらない。


その言葉に向き合うたびに、涙があふれ出る。


僕は、岩崎夏海クリエイター塾のブログを書くにあたって、自分の意見や感情をなるべく差し挟まないようにしている。
そこで話された事柄を、より良く説明できるような知識を偶然持ち合わせていた場合には、それをそっと並べさせてもらうこともある。しかし、自分がどう感じたかや、どう判断したかを論じることは、可能な限り控えるようにしている。

なぜなら、岩崎夏海クリエイター塾で話されることはすべて素晴らしいものとして受け取ることこそが参加する意味なので、僕の意見などというものは余分なものなのだ。
ろ紙で濾されて打ち棄てられるべきものだ。

それでいながら、今回の授業とそれに続く懇親会でハックル氏から発せられたものを、じぶんの中に素直に取り込もうとするとき、とてつもない「痛み」が僕を襲うことになった。
クリエイションに対する姿勢についてかなり強い調子で話されたのだが、その一字一句すべてを自分のこととして受け取った。他山の石とかそういうレベルではない。

そして、あの言葉が僕の横っ面をとらえた。


「クリエイションは命懸けなんだ!」


殴られたような衝撃を覚えた。
その痛みと、授業で話された内容をうまく分離させることができずに、今回のブログを書くのにかなり手間取ることになった。

思えば、岩崎夏海クリエイター塾での一年弱は、自分が「失敗」してきたのはなぜなのかを質す道のりだった。
高校中退、フリーター、ニート、挫折。
夢見るような、現実と向き合わない怠惰なる生活。
自分がいかに浅薄な人生を送ってきたのかが、やっと分かってきた。


ニコ生やブロマガでハックル氏にアンチコメントを飛ばす人間に言いたい。

「お前ら悔しくないのか!」

低い場所にとどまって、匿名性に隠された安全な場所から呪詛をぶちまけることで溜飲を下げることが、クズみたいな行為あることに気がつかないのか。
全うに人生に向き合う人の気持ちを害することが、自分の人生にプラスになると本気で思っているのか。
それでヘラヘラ笑って、無駄に毎日を過ごしていって、悔しくないのか。
成功を収めながらも、なおも自身を高みへとーーそして苦しみへと向かわせようとする人間性に触れて、悔しくないのか。


僕は言いたい。
いま、心の奥底から叫びたい。
「悔しいです!」
そう叫びたい。
僕もまた、低い場所にとどまって安穏としていた人間のひとりなのだ。


命懸けで生きられないのならば、殴られることも必要だ。


残酷な競争社会を生き抜くには 第二期岩崎夏海クリエイター塾 第八回


皆さまこんにちは、波乗りたいし(@naminori_taishi)です。

2015年5月9日に渋谷で行われた、ハックル氏(@huckleberry2008)こと岩崎夏海氏(以下ハックル氏)の主催する「第二期岩崎夏海クリエイター塾」の第八回に参加したので、レポートをお届けします。

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ハックル氏が4月25日にニコニコ超会議に出席されることになったため、一回分先送りされ、都合一ヶ月ぶりとなった今回の授業では、「すべてのコンテンツには明確に優劣をつけることができる」という残酷な現実をつきつけられた。


本日のメニューはこちら!

  • 評価と価値の残酷な真実
  • 「あや」の中で醸成されるクリエイション
  • クリエイションで生きていくのに必要な「構え」
  • 残酷な競争社会を生き抜く



■評価と価値の残酷な真実


クリエイションに向かうとき、まず問題となるのはその方向性だろう。
・社会的な立ち位置に関係なく高みを目指す
・商業性と社会の中での役割を持つ
この配合でクリエイションの方向性と位置づけが変化する。

高尚、低俗、商業的、哲学的、などと作品を表わす言葉は無数にある。その様々な価値観の織りなすグラーデーションの中に位置づけられながら、凡百のコンテンツと一線を画すような、歴史に残る価値を持つかどうかは「賭け」に近いとハックル氏は言う。

作品にとって最も大きな摩擦係数を持つものは「時間」である。「時間」がコンテンツにとっての試金石となる。価値を持たないものはその存在感を減衰させ、逆に価値のあるものは磨かれて輝きを放ち続ける。
それに見合う強度を持ちうるかというのは、高いレベルの人間同士にしかわからない部分でもあるのだ。

"「音楽に勝ち負けはない」というのは、音楽を知らない素人の考え方で、それに習熟すればするほど、そこには厳密な「勝ち負け」が存在するということを知るのだ。この映画は、一流の音楽家しか知らないそのことを教えてくれているのである。"
週末に見たい映画#033「アマデウス」 (2,351字)
http://ch.nicovideo.jp/huckleberry/blomaga/ar310446

時を越える価値を得たのは、モーツァルトであった。しかし、サリエリが宮廷楽長として評価され、高い社会的地位を確立していたこととは対照的に、モーツァルトが困窮のなかで35歳の生涯を終えたことを考えれば、価値と同時代の評価は必ずしも一致しないのだ。


■「あや」の中で醸成されるクリエイション


映画『アマデウス』では、サリエリに追い詰められていったからこそモーツァルトの芸術性が高められていったということが、裏テーマになっている。

"そのため、モーツァルトも引き裂かれの中に置かれることになる。人間的に困窮しつつ、さらなる素晴らしい音楽を作りあげていくのである。"
週末に見たい映画#033「アマデウス」 (2,351字)
http://ch.nicovideo.jp/huckleberry/blomaga/ar310446

しかしながら、商業的な成功と価値のバランスはケース・バイ・ケースで、ドストエフスキーは「罪と罰」で商業的にも大成功しながら、歴史に残る価値を獲得した。
このような様態は、こと映画のようなアンコントローラブルな要素をもつコンテンツではさらに先鋭化する。

そのように、クリエイションは繊細なやりとりの「あや」の中で醸成されるのだ。クリエイターはクリエイションの繊細さを知り、それを扱うセンシティブさを持つ必要があるとハックル氏は説く。クリエイションに対する姿勢、構えそのものが作品に定着するのだと。
そして、それが面白さや価値を担保することにも繋がる。


■クリエイションで生きていくのに必要な「構え」


ハックル氏ご自身の例をみてみよう。
塾生とハックル氏は、岩崎夏海クリエイター塾に第一期と第二期に参加していれば、間もなく一年近くをともに過ごしていることになる。それでもなお仏頂面を貫いているハックル氏に対し、相好を崩されてもいいのではと、ある塾生の方が指摘されたそうなのだが、
「馴れ馴れしい態度には、なりようがない。」
とハックル氏はいう。

塾生と先生という関係だが、塾生はあくまで時間とお金を費やす顧客であり、塾生側がクリエイター塾への参加を辞するハードルは、どこまでも低いのだ。
そのような理由から、ハックル氏が授業に臨む際には、
「常に緊張している。」
という。この姿勢が、塾としてのクオリティを維持する。これがハックル氏のクリエイター塾に対する「構え」なのだ。

このような高潔さには畏敬の念すら抱くが、ハックル氏はこれは後天的に身につけることができるものであるとする。力を出すポイントを知ることが重要なのだ。

結果を出すプロになるために、最低限必要な5つのポイントがブロマガで紹介されている。


1.気を抜くポイントを知っている
2.貸し借りの感覚に長けている
3.「場所」から作る
4.本物のプロは弱点を克服する
5.本物のプロは意識が低い
本物のプロと生半可なプロの5つの違い(2,317字)
http://ch.nicovideo.jp/huckleberry/blomaga/ar788022



■残酷な競争社会を生き抜く


クリエイターとは「生き方」に他ならない。これがハックル氏の掲げるクリエイター塾のあり方だ。
そして映画『アマデウス』はクリエイターの生き方をこれ以上なく描き出している。

[Q&A]クリエイターの生き方を描いた素晴らしい映画を教えてください(1,446字)
http://ch.nicovideo.jp/huckleberry/blomaga/ar746985

クリエイターはクリエイションのもつ残酷さ、ひいては競争社会の残酷さを知り、その残酷さのなかで生き抜いていかなければならないのだ。
4月27日に発売されたハックル氏の新著『競争考』には、その生き方のエッセンスが余すことなく描き出されている。



この書籍は、ハックル氏が発行されているブロマガ(有料メルマガ)『ハックルベリーに会いに行く』で連載されていたシリーズで、岩崎夏海クリエイター塾に参加されている塾生の方がお勤めの出版社から上梓されていることもあり、僭越ながらレビューを書かせていただいた。
クリエイターならずとも、一読されることをお勧めしたい。

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最後までご覧くださいましてありがとうございます!


第一期岩崎夏海クリエイター塾レポート・リンク集
http://blogger.naminoritaishi.com/p/huckleberry.html


2015年5月7日木曜日

ドジ井坂先生からのアドバイス サーフィンスクール・ワンデイトレーニング


みなさまこんにちは。
永遠のサーフィン初心者、波乗りたいしです。

先日、2014年9月23日に参加したドジ井坂氏主催のサーフィンスクール・ビーチスクールのワンデイトレーニングの様子をYouTubeにて公開いたしました。



これまでにも、新橋での陸上トレーニング、鴨川での海上トレーニングの様子をYouTubeやブログで公開し、その都度内容に誤りがないかをドジ井坂氏にチェックをしていただいていました。

そして今回は特別に、何とドジ井坂先生直々にアドバイスをいただけることになりました。
というのも、今回のトレーニングの内容が、ドジ井坂先生が長年サーフィンを教えている中で、最も勘違いが多く、教える側も正しく教えられていないという問題意識をお持ちの部分であるからなのです。
ここを突破できれば、初級者であれ中級者であれプロと同じ意識でサーフィンができますが、それができなければ「なんちゃって上級者」に留まります。

それでは、ドジ先生が動画前半と後半の内容ごとに書きおろしてくださったアドバイスを動画に続けてご紹介いたします。

まずは前半から。

最速ターンのテイクオフ ドジ井坂氏サーフィンスクールで初心者脱出!
ワンデイトレーニング前編 サーフィン:波乗りたいし


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今まで40年以上サーフィンを教えて、何度アドバスしても上手くいかない方の原因は、このみなさんの姿勢にあると考えています。自転車のフレームとサスペンションのバランスが前後左右にズレていては、高速で自転車走らせれば事故になりますね。
サーフィンなら、波の行きたいところにも行けない、身体がボードを操作できない状態で波に乗っているわけです。行きたいところへ行けないから、無理矢理ボードを動かして誤魔化しているサーフィンですね。
姿勢をチェックすれば、サーフィンのレベルはすぐわかります。

ターンの理論の映像は、初公開ですね。
今までの、巷にあふれているサーフィンテクニックの解説の多くは、岸からサーフィンを観た視点で、それも波の動きとサーファーの動きをごちゃごちゃに解説しています。
「サーフィン都市伝説」が生まれる原因です。
外見の車の動きを観ていても、操作方法がわからなければ車は正しく運転できません。

そこでサーファーの身体の動きだけを、理論に基づいて解説すると、サーフィンのターンは、このような解説になります。運転席にいる自分からの視点です。
ヨコ乗り系のスポーツは、ほぼ同じ理論です。
先日のインタースタイルでも、ヨコ乗りスポーツの基礎理論を初披露しました。

あなたの身体の動きは、どんなスポーツでもきちんとトレーニングしないと出来ない時代なんです。

ドジ井坂
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> 行きたいところへ行けないから、無理矢理ボードを動かして誤魔化しているサーフィンですね。
―まさにその通りでした。それが僕が感じていた「コレジャナイ感」の正体だったんです。

続いては後半です。

ハイラインを目指せ! ドジ井坂氏サーフィンスクールで初心者脱出!
ワンデイトレーニング後編 サーフィン:波乗りたいし




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腹這いのサーフィンの動画を観てください。ボードに立ってライディングして、これだけの時間――といっても数秒ですが、いつも波に乗っていられるでしょうか。
つまり、まともに岸まで波に乗るためには、ボードをコントロールできる能力が必要なのです。
それを体験するのも大切な練習です。
波とボードの関係を知りたければ、腹這いサーフィンが最も効果的なトレーニングです。

決してスパルタトレーニングではありませんよ。
スパルタだと感じたとすれば、それは波に対するあなたの意識です。
波と戦えばもの凄いエネルギーを使うのでスパルタに感じるでしょう。
でも波の力や動きを知るトレーニングだと考えれば、そしてその力を上手く利用できるようになれば、自然の力を自在に操れる、
つまり空気と風の力を使える鳥、水と波の力を上手く使える魚のセンス(能力)を得たことになるのです。
筋肉を使えばスパルタ。しかし頭とセンスを使えば動物の進化系ですね。

また、波の見た目を気にしているサーファーは多いですね。
でも井坂は昔から「波の表面の形はそんなに関係無いんじゃないの?」と思っていました。
見た目が良いだけですから、波の(表面が)悪い日は、最高の練習日と考えていました。
波の表面が悪いだけですから、見た目ではなく身体で波の力を感じる、いろいろなトレーニングが出来たので、それで僕は上手くなれたんだと思います。

世界中のトップサーファーに聞いてご覧なさい。
子どもの頃はどんな波でもサーフィン(練習)していたって誰もが言いますよ。
形の良い波は確かに素敵です。
その波を最高に楽しむには、波の悪い日や波の無い日に陸トレして、理論に基づいたいろいろな練習にトライできるから、良い波の日はその成果を出す最高のステージになるのです。

ドジ井坂
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> 決してスパルタトレーニングではありませんよ。
> スパルタだと感じたとすれば、それは波に対するあなたの意識です。
―いかに抗うかではなく、いかに利用するか。それを学ぶのがPST(フィジカルセンストレーニング)なんですね。


以上、ドジ先生からのアドバイスでした。
僕と同じように「コレジャナイ感」を感じている方、なかなか波に乗れない方、上達に行き詰まりを感じている方、ぜひドジ先生のスクールで、違いを「体感」してみてください!
YouTube動画をご覧になった方から、
「ドジ先生のスクールに参加して、非常にためになった」
「以前参加したことがあるが、また参加したくなった」
「興味はあったので参加してみたい」
などなど、メッセージいただいております!!


ドジ先生のビーチスクールのWebサイトはこちら
http://www.beachschool.com/

ドジ井坂のサーフィン・スクール―最新メソッドによるベーシックテクニック解説書 基本編
http://amzn.to/1aL0fs7

ドジ井坂(イサカ)のサーフィン修理工場(テイクオフトレーニングキット)
http://amzn.to/1GEik93


もしよければ、当日の様子をブログに書いておりますので、ご覧ください。
えっ?ライディング禁止令!?サーフィン初心者必見!ドジ井坂氏のワンデイサーフィントレーニング講座


それではみなさま、またあそぼーね!